2017年10月13日金曜日

アルプス一万尺~常念岳から槍ヶ岳へ (1)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きのうまで晴れて半袖でも充分な気温だったのに,今日は一転して雨が降って肌寒くなりました。気温が目まぐるしく変化していますね。

 さて,2週間前私は久しぶりに山登りに行ってきました。北アルプスの常念岳(じょうねんだけ)から槍ヶ岳への2泊3日の縦走です。1日目と2日目は天候に恵まれ,一足早い秋の景色(一部冬もあり!)を楽しんできました。

 常念岳というのは名古屋周辺だと知らない方が多いと思いますが,信州・安曇野を訪れたときにおそらく誰もが目を留める,ピラミッド型の美しい山です。日本アルプスを世界に広めたウォルター・ウェストンもその著書の中で

松本の付近から見えるすべての峰のなかで,
常念岳の複雑な三角形ほど見る者に印象を与える峰はない

と述べ,1894年に外国人として初めて登頂を果たしました。
松本市市街地から望む
常念岳 (矢印)と槍ヶ岳 (丸)
(2015年4月の撮影なので雪が残っています)
2つの山が重なっていますが,実際は別の山系(槍ヶ岳が奥)にあります

 さて,私の登山のスタートは長野県安曇野市の一ノ沢登山口で,その名の通り「一ノ沢」という沢伝いに登っていきます。 登るにつれて紅葉が目立つようになりました。

 登山口から2時間40分歩き続け,常念小屋に到着です。西には槍ヶ岳(中央)が見えてきました! ここから南 (写真の左側) の常念岳の山頂を目指します。標高差400 mものきつい登りが待っています (>_<) 

 紅葉の時期なのに,汗が吹き出るような斜面を登ること1時間弱,常念岳の頂上に立ちました。私はこれで3回目の登頂ですが,素晴らしい眺めにいつも感激してしまいます。 
正面に槍穂高連峰が一望です!
 
 常念岳から常念小屋に戻り,そのまま北方向に進みます。写真右下から左上の大天井岳(おてんしょだけ,写真で最も高い山)へ,横通岳(よこどおしだけ),東天井岳(ひがしてんしょだけ)を経由して歩きます。
常念岳から見た北方向の山々
中央奥に,富山県の立山・剱岳も見えています
 
 常念岳から大天井岳の間は,私が学生だったころ歩いたことがありますが,その時は梅雨明け前のガスで巻かれた真っ白な世界だったので,こんなに美しい景色を見るのは初めて!
 
 東天井岳の山頂で,長野県の委託を受けて動物(特にサル)の調査をしている方にお会いしました。最近サルが増え,安曇野から山を越えて梓川上流地帯に入り,梓川に沿って下って松本方面まで大移動するニホンザルの集団もあるのだとか。貴重なお話を伺うことができました。
 
 私はサルは見ませんでしたが,東天井岳の頂上でキジバトを見ました。これも本来は平地の鳥で,高山地帯にはいないはずのもの。生態系のバランスの崩れでなければいいのですが・・・。
 
 東天井岳から1時間ほどで大天井岳に到着です。この日は山頂直下の山小屋,大天荘(だいてんそう)に宿泊しました。
 
 少し早い小屋の夕食を終えたとき,ちょうど日が沈むところでした。槍ヶ岳がシルエットとなって見えています。美しいですね!
 槍ヶ岳のとんがりの右側に,ささくれのように飛び出たものが見えますね。これがアルプス一万尺の歌に出てくる「小槍」です。小槍がどんなところなのか,翌日近くから見ることになるのですが,それはまた次回にしましょう。
 

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