2017年8月30日水曜日

あいちの未来クリエイト部(その3)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 きのう (8/29) は「あいちの未来クリエイト部」で,再び松平高校にお邪魔しました。前回 (8/22) は生徒さんからいろいろなアイディアが出たのですが,今回はその中から選んで,人に伝えるプログラムに具体化するのがミッションです。
 
 今回もまた1日で2回分 (午前2時間,午後2時間) というスケジュールでした。午前は「人に伝える」を,「誰を」ターゲットにするのか,「どのように」伝えるのかについて絞り込みをしました。ここで今回の事業の運営を行うフルハシ環境総合研究所さんが,かつて県の別の事業で作成した海岸のごみ問題をテーマにしたカードゲームの紹介がありました。海岸に流れ着くごみの種類や,海岸の生きものなどが描かれたカードを,トランプの「神経衰弱」のような形で集めていくというもの。このゲームを生徒さんが実際にやってみると大いに盛り上がり,「楽しみながら学べるプログラム」のイメージができたようです。
 
 午前はここまでで,1時間ほどお昼休みをとったのですが,顧問の天野先生から甘くておいしいメロン(!)の差し入れがあったりと,本当にありがとうございます!

 さて午後は,6人の生徒さんが2班に分かれて,午前中にぼんやりとした形だったプログラムについてそれぞれ話し合い,具体化していきました。ある提案に対して,それだとこういう場合はこうなってしまってまずいんじゃないか,などと突っ込んだ議論がなされていました。ここではどういうものかはまだお伝えすることはできませんが,2つのアイディアがよりはっきりとした形になってきたと思います。
 
 次回の打ち合わせは来週の月曜日。それまで生徒さんの間でもう少しアイディアを練ってもらい,構想の上での完成に至ればと思っています。

*今回は写真がありませんが,持参したカメラの電池が切れていたというトホホな事情が原因です。実はわたくし,渋滞に巻き込まれて遅刻をしたりと,今回は本当に失礼しました…
 

2017年8月29日火曜日

大野瀬合宿(2日目)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 学生プロジェクト科目「里山学」の大野瀬合宿についてお伝えしていますが,今回は2日目のようすです。内容がもりだくさんなので,ちょっと長くなってしまいますがご容赦をお願いします。

 この日は朝6時頃強い雨が降ってきました。幸い短い時間だったので予定通り行程を進めていくことにしました。

 朝食を終えてまず向かったのが,大野瀬の名所「子持ち桂」です。スギやヒノキが茂る森の中,沢を横目で見ながら山道を登っていきます。
 
 道沿いで見つけたのが,葉の上に実をつける風変わりな植物。あとで調べて分かったのですが,「ハナイカダ」ですね。いまは未熟な実の状態なので地味ですが,花が咲いているときや,実が熟しているときはかなり目立ちそうです。
 
 15分くらい歩いたでしょうか。右の大きな木が「子持ち桂」です。昨日の「月瀬の大杉」とは違って,もともとあったカツラの木の脇から新芽がたくさん出て,それが普通は数本くらいに減ってしまうのが,多く生き残ってこのような姿になったようです。
 地元では,子だくさんの象徴としてまつられ,子供を授かりたい人がここを訪れるそうですが,地元の人がボランティアで歩道の整備をされたので,多くの人に来てほしいとのことでした。
 
 子持ち桂からの帰り道に見たのはベルのようなかわいらしい花。私が山登りで見たことがあるハクサンシャジン(タカネツリガネニンジン)によく似ているので,たぶんツリガネニンジンだと思います。

 続いて大野瀬神社のすぐ近くの畑に移動しました。もともと水田だった場所だそうですが,今年は休耕中で,そこをお借りしてソバの種まき体験です。と言ってもただ種を蒔くだけでなく,地元の方の気の利いた計らいで,白い花が咲く普通のソバと,赤い花が咲く「高嶺ルビー」という品種の種を用意してくださり,この2色で畑に絵を描こう!という楽しい企画になりました。
 
 学生さんは相談のうえ,ハートの絵を描くことになりました。上の道路から,下の畑にいる人に指図をして,ハートの形を調整しているところです。  
 
 形が決まったら種を蒔いていきます。ハートの輪郭は二重線にして,白と赤の種をそれぞれの線に多めに蒔いていきます。ハートの内側は赤の種を少しまばらに,ハートの外側は白の種を少しまばらに蒔き,白い中に輪郭がくっきりとした赤いハートが浮き上がるようにしました。果たしてうまくいくでしょうか???
 
 お昼のお弁当をいただいてからは,別の畑に移動しました。地元の名産にしようと始めたサトイモ畑です。今回はここで草取りを体験します。ここでは除草剤などの農薬に頼らず生産をしているそうで,そのお手伝いをします。
 
 学生さんだけでなく,地元の方も,私たち教員ももちろん参加! 朝降った雨が葉の上にたまっているので,時々それを浴びながら(苦笑)30分ほどかけて草取りをしました。たった30分ですが,人海戦術はなかなか効果的で,こんなに草が取れました!

 草刈りのあとは斜面の上の方まで行き,集落を見渡しました。田んぼを中心に茶やシソなどが植えられ,奥には山に木が茂り,「里山」の本来あるべき景観がよくわかりますね。 

 農業体験はここまでで,ここからまた車で移動して滝を見に行きました。大野瀬地区の中の梨野集落にある「梨野不動滝」です。以前は知る人ぞ知る存在だったようですが,ここもまた地元の方がボランティアで道を整備し,このような看板も設置されました。ここでも地元の人たちの熱意が感じられます。
 
 長い階段をどんどん降りていくとそこに滝がありました。大きな岩盤をすべるように水が流れています。暑い夏の日にはとても気持ちがいい場所ですね。
 
 で,またまた移動して,ここからはお楽しみ?の川遊び。川の対岸まで渡り,岩の上から川に飛び込みです。案内してくださった地元の方が,右上の岩から飛び込んで模範演技?です。
 
 でもさすがに飛び込むには高すぎるので,学生さんたちはこの岩の中段から飛び込みました。私も実際飛び込んでみたのですが,この高さでも下を見ると意外と高度感があり,ドキドキしました(笑)。
 
 この二人の学生さん,打ち上げられた人ではありません(笑)。ピースサインをしているからわかるように元気です。昼間の日差しで程よく温められた石に寝そべって体を温めているのです。
 
 手前の岸に戻って今度はスイカ割り。目隠しをして3回転してからスイカに近づいていきます。周りの指示で位置を調整しても,位置がずれたり,うまく割れなかったり。私もやりましたが,失敗もまた楽しいですね(私は失敗でした)。
 
 で,割ったスイカをいただきます。地元のスイカですが,これが甘いこと! ごちそうさまでした!
 
 さて,夜になって夕食です。ここでもちょっと里山のことを考えてほしくて,メインメニューはシシ鍋! 獣害も中山間地の大きな課題ですが,ただ駆除して処分というのも,命を粗末に扱うようでどうかと思います。このようにおいしくいただくことが,課題の解決の糸口になるように感じました。

 私はこの翌日別の出張が入っていたため,残念ながらここで先に帰らせていただきましたが,私自身も,地に足の着いた「里山」を知る機会になりました。学生さんにとっても多くの学びの機会になったのではないかと思います。
 
 

2017年8月28日月曜日

大野瀬合宿(1日目)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 今回は国際情報学部の畠山先生と私で担当している学生プロジェクト科目「里山学」で行った合宿について書きます。
 
 「里山学」は通年の講義で,「里山」をキーワードに畠山先生と私のほか,外部の先生による授業もあり,さらには合宿まであるというもりだくさんの内容になっています。夏は毎年,畠山先生が研究フィールドにされている豊田市大野瀬町で2泊3日の合宿が行われます。
 
 大野瀬町は,豊田市に合併する前の稲武町にあり,「稲武」といえば,名古屋市立の中学校に通っていた方には野外学習(キャンプ)で,なつかしい思い出があるのではないでしょうか。その旧稲武町でも最も北東に位置し,北は岐阜県恵那市,東は長野県下伊那郡根羽村に接する県境の地域です。
 
 今年から私も「里山学」の担当となり,大野瀬町の合宿に初めて参加しましたが,都合により1日目と2日目だけの参加となりました。ここではその1日目の様子をお伝えします。
 
 まずは名鉄豊田線の浄水駅に集合し,小さなバスに乗って紅葉で有名な足助まで移動,ここからは大野瀬町の方が手配してくださった車で大野瀬町まで行き,各地を巡ることになります。ちなみに浄水駅を出たのが13:30頃,大野瀬町に入ったのが15:30頃。愛知県も意外に広いのです。
 
 最初に訪れたのは,大野瀬町を過ぎて長野県に入ってしまいましたが,「月瀬の大杉」です。説明によると,長野県内で最も大きな巨木だそうで,私にとって屋久島の縄文杉以来,久しぶりに圧倒されそうなくらい大きなスギの木を見た気がします。 
 
 太陽が傾いてきた頃,豊田市の公共施設「豊田市農林漁家高齢者センター」,通称「ハウスポニー」に移動し,地元の人たちと一緒にピザづくり・バーベキューとなりました。ここにはピザが焼ける石窯,バーベキューができる施設,簡易宿泊所もあり,地元の観光協会が市から受託して運営をされているそうです。
 
 ここで学生さんたちは指導を受けながら,野菜スープや,粉からピザを作っていきます。 
野菜スープの具材を切っています
 
ピザの生地を練っています
 
生地を発酵させてその上に具材を乗せています
今回の具材は,ベーコン・チーズ・トマト・ピーマン・コーン・玉ねぎとカラフル!
 
これを後方の石窯で焼いていきます
本格的な石窯でうらやましいです(笑)
 
 手作り・できたてのピザを食べ,そのあとは地元の方が準備してくださったバーベキューでお肉や野菜を食べながら,地元のみなさんと交流です。大野瀬に移住された方のお話や,シカなどの獣害のお話など,学生さんにとって,普段の生活ではあまり接することができない話が聞けたのではないかと思います。
 
 こうして1日目が終了しました。
 次回は2日目について書きます。
 

2017年8月22日火曜日

あいちの未来クリエイト部(その2)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうは先日に引き続いて「あいちの未来クリエイト部」の日でした。この事業では全7回の会合が設定され,もともとよしだがアドバイザーとして出席するのは,金城で開催された8/19(午前と午後で2回分)と,最終の7回目の計3回だけ,ということになっていました。しかし,担当する松平高校の状況も見ずに最終日だけ出ておしまい,というのもどうかと思い,関係するみなさまにお願いして,当初の担当日以外も出席させていただくことにしました。

 今回は松平高校での1回目となり,周辺の竹林や里山の状況と,松平高校でされている炭焼きの現場を最初に見学させていただきました。

 この事業で松平高校は,タケを問題にしているように,周辺には竹林があちこちで見られました。下の写真も中央にタケがはびこっている様子が見られますね。でも手前では水田でイネが育ち,後方ではヒノキの人工林で伐採と植林が行われていて,どちらもきちんと機能していることが見て取れます。すべてが「管理放棄と荒廃」というわけでなく,ちょっと安心しました。
 
 しかし一方では,道路建設のために川を埋めて山を削り,大々的な地形の改変が行われていました。
 
 こちらは松平高校の炭焼きを指導している地元の方。いろいろな作物を育てていた段々畑の手入れをしなくなったところ,モウソウチクでジャングルのような状態になり,現在はその手入れとともに炭焼きをされているそうです。写真にはありませんが,周りには手入れの行き届いた見通しの良い竹林が広がっていました。
 
 こちらがその炭焼き窯。腰をかがめれば中に入れるくらい大きな窯です! 内張りがレンガなのは金城と同じですが,泥で空気を遮断する造りになっています。

 個人的に面白いと思ったのがこれ。ドリルで文字を彫ってあるのです! 字もきれいで簡単にはマネできそうにないですが…(苦笑) 
 
 学校に戻って,生徒さんはタケで何ができそうか,タケの問題をどのように伝えるかのアイディア出しです。短い時間ながらもたくさんのアイディアが出ました。生徒さんはこのアイディアを基に,具体的な「伝えるイメージ」を来週までに考えてくることになりました。
 
 これで今回の会合は終わったのですが,そこに乗り込んで(?)きたのが,環境省中部環境パートナーシップオフィスのお二人。奥の右におられるのは,おととし愛知県庁の「協働促進会議」で大変お世話になった新海さんです。今回の「あいちの未来クリエイト部」を発展させるための事業を立案され,その説明にたまたま来られたのでした。

 「あいちの未来クリエイト部」後の事業では,私たちKSCも加わるよう要請がありました。もう少し先のことになりますが,今後の展開が楽しみですね!
 

2017年8月19日土曜日

あいちの未来クリエイト部

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 きのうまでの曇り空や突然の大雨を,すっかり吹き飛ばしたかのような晴れの日の今日,「あいちの未来クリエイト部」の活動で,県立松平高校のみなさんが金城にお越しになりました。
 
 この「あいちの未来クリエイト部」というのは,愛知県が公募した,高校生が主体となる環境学習推進事業で,事業に参加した5校のうち,「竹の有効活用による里山の保全」をテーマにした松平高校の家庭クラブについて,私がアドバイザーを拝命して今回のご縁となりました。
 
高校生が環境学習プログラムを作成します!
~「あいちの未来クリエイト部」が始動しました~
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kankyokatsudo/mirai-create.html
 
 松平高校の事業は,台風の影響で今日が初めて。午前は全員で自己紹介などをしてから,日本人と森とのかかわりについて,私から授業 (?) をしました。ざっくり言うと,日本は必ずしも「緑豊かな森の国」ではなかった,というお話です。
 
 そして金城の竹林に向かい,竹,特にモウソウチクについてや,金城での竹林の管理についてお話ししました。
 
 で,せっかくだからと,事前に私から関係する方々に提案していたのですが,お昼は竹を切って樋をつくり,流しそうめんをすることに! 入口に近くて運びやすそうな竹を選んで伐倒し,枝を切り払って運び出しました。今回は女子生徒さん1名と男子生徒さん4名で,力仕事は男子生徒さんが率先してやってくれました。 
結構大きな竹を切り出しました
  
 これをいつもの流しそうめん会場?(笑)に運び,二つに割って節をとりました。これらは生徒さんにとって初めての経験のようですが,みなさんさくさく作業を進めてくれて感心です!
 
 で,お待ちかねの流しそうめん! 竹を切って割るだけでこんな楽しいことができるのです!
  
 午後は金城の里山と炭焼き窯を見学していただきました。蚊が多かったのが難点 (>_<) ですが,森にも炭焼き窯にも「多様性」があることがわかっていただけたのではないかと思います。
 
 私の研究室に戻り,この事業のファシリテーターである長谷川明子先生が中心となって,今日のまとめをしました。生徒さんにとっていろいろな発見や気づきがあったようで,私としてもみなさんの手助けになったかな,と思っています。
 
 松平高校のみなさんは,これから毎週のようにメンバーで話し合い,新しい環境学習プログラム作りを目指します。楽しみですね! せっかくのご縁なので,私としてもできるだけ支援をしていきたいと思います!
 

2017年8月16日水曜日

今年の天候は?

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 8月も半ばを過ぎましたが,相変わらず名古屋はどんよりとした曇り空が続き,「夏の青空」がなかなか見えません。今年はちょっと変な天候だな,と思うのは私だけではないでしょう。
 
 一方で今年前半は,とても雨が少なかったのを憶えておられるでしょうか。きょうはその雨の量について書きたいと思います。
  
 私は八竜湿地の流出量を観測する関係で,学内に雨量計を設置し,降雨量を観測していることはこれまで何回か書きましたが,今年1月から6月までの各月の降雨量を,昨年の同じ月と比較するとこうなります。
 
 1月 51%
 2月 72%
 3月 59%
 4月 73%
 5月 51%
 6月 51%
 
なんと半年間ずっと前年割れです! この期間の総降雨量は約450 mm と,昨年の約760 mm に対してほぼ6割でしかありません。

 それに対して7月は約250 mmで,前年同月比でほぼ倍なのですが,守山区内でも冠水や床下浸水などが発生した7/12夜のゲリラ豪雨で約130 mm 降っていますから,雨の降り方にかなり偏りがあることがわかります。
 
 極端な天候は私たちの生活に好ましくない影響を与えますが,湿地や里山の生きものにもストレスになるのでは,と心配しています。季節らしく,かつ穏やかな移ろいをしてほしいものです。
 

2017年8月11日金曜日

オープンキャンパス

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 きょう8月11日 (山の日) はオープンキャンパス開催日。KSCはいつものようにブースを出して里山の紹介と竹炭の配布を行いました。
 
 今日は12時過ぎに一時的に激しい雨が降ったりする安定しない天気だったからか,出足が前回ほどではなかったのですが,それでも竹炭は相変わらずの人気で,中にはよくご存じの方らしく「竹酢液はないですか」という問い合わせも! 金城の自然・生きものに関心を持ってくださる方もいて,展示をした甲斐があったと思います。
 
 今年はこれでオープンキャンパスでのKSCの展示は終了ですが,金城祭では「里山工作教室」を出展し,竹炭や竹酢液の配布をする予定です。
 

2017年8月9日水曜日

台風5号が過ぎて

 みなさまこんにちは,よしだです。

 台風5号がおととい接近し,名古屋でも一時的に強い雨が降りました。下の写真は,台風が近づきつつあった7日(月曜日)15時頃の大学の様子です。少しわかりづらいですが,激しく雨が降っています。
 
 大雨で心配になるのは,八竜湿地に設置してある流量測定装置で,翌8日(火曜日)に様子を見に行きました。 幸い台風直前にザリガニが空けた穴の補修作業とともにメンテナンスをしておいたので,何ら異常はありませんでした。
 
 装置を流れる水は,このとき5秒間で約22.4 L (←標準状態の気体1 molではありませんよ…笑)。台風が去って雨が上がっても,かなりの量の水が湿地から流れ出していました。
 
 装置のデータを見てみると,この台風でかなりの流出量があったことがわかりました。がしかし,実は守山区内で浸水被害の出た7月12日夜から13日未明にかけての大雨の時の方が,流量の増加が激しく,おそらく装置全体が濁流にのまれるくらいの状態だったと推定されます。台風は接近の予測ができるだけまだましで,突然発生するゲリラ豪雨の方が,日常生活においてもこのような観測においても,少々やっかいだとつくづく思います。
 

2017年8月6日日曜日

ザリガニ対策

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先日八竜湿地で水質調査をしたと書きましたが,その時困ったことが起きていました。八竜湿地に設置した流量測定装置の脇にザリガニが穴をあけて水を「横流し」してしまい,流量が測定できない状態になっていたのです。

 それで翌日改めて湿地に行き,穴を泥で埋める応急処置をしたのですが,またすぐに穴が開いて水が流れてしまうことは経験上知っていたので,今日また湿地に行き,抜本的な対策をしてきました。

 まずは何が起きたのか写真で説明すると…
 本来は流量を正確に測定するために三角堰を水が流れるようにしてあるのですが,ご覧の通り上の方に大穴(直径5 cm くらい)が開いていて,ここに水が吸い込まれています。穴は地下を通って三角堰のすぐ下に通じていて,水が下流に流れています。これでは流量を測定することができません。

 というわけで今日の対策は,木の板を三角堰の横に埋めてしまうというもの。大きめのハンマーで何回もたたいて少しずつ埋めていきました。少々手荒な方法(苦笑)ですが,これで水の「横流し」はピタリと止まりました。 

 明日から明後日にかけて台風5号がこの地方に最も近づく予報になっていることもあり,少しでも早く復旧させたかったのですが,これで一安心です。
 

2017年8月3日木曜日

八竜湿地で水質調査

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 8月1日(火曜日),私は名古屋市環境科学調査センターの方と一緒に八竜湿地で水質調査とサンプリングを行いました。
 
 この日もとても暑く,ひどい汗っかきのよしだは,タオルで汗を拭いても全然追いつかないくらい! 汗がサンプルに混じってしまうと,「コンタミ」と言って分析に使えなくなてしまうため,いくら暑くて頭がボーッとしそうでも(笑),とにかく汗が入らないよう慎重に採水しました。
塩ビ管の中にたまった地下水を採水したところです

 およそ20ヶ所を回って採水と調査を繰り返すのですが,生きものがいたりするとちょっとうれしいですね。下の写真はヒメタイコウチ。水中の鉄分で体が茶色っぽくなっています。 

 当日は9:30に始まって終わったのが12:30過ぎ。12:45に研究室に戻ってお昼をとり,13:00からは会議というハードスケジュールでしたが,一通り無事に調査・採水ができた達成感がありました。