2014年5月31日土曜日

祝!? 第30回炭焼き

 みなさまこんにちは,よしだです。

 暑さを感じさせる陽気となった今日、炭焼きを行いました。前回の炭焼きは2013年12月16日ですから、実に5ヶ月半ぶり

「里山で炭焼きを体験しよう」を実施しました
http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2013/12/blog-post_16.html

 そして今回の炭焼きは、この炭焼き小屋が完成してからちょうど

記念すべき30回目!

 5年間で30回ですから、平均するとおおむね2ヶ月に1回のペースで炭焼きをやっていることになりますね。これだけ続けられたことに感謝しています。

 ですが、今回は炭焼きの前にやらなければならないことがありました。煙突の修理です。この冬の大雪で傾いてしまった煙突を、まっすぐに固定するのです。
手前の支柱が傾いてしまっています

買ってきた木の棒で
新しい支柱を作っています

 煙突を直しながら竹を詰め、いつも通りふたをして砂で空気を遮断します。前回の残りの消し炭の上に、燃えやすいスギの落ち葉を乗せ、さらに小枝を積み重ねて火をつけます。しばらく交代しながら、うちわをあおいで火の勢いを上げていきます

 さて、きょうは炭焼き小屋にお客様がいらっしゃいました。下の写真でえんじ色の服を着ておられるその人は、日本福祉大学の水野先生です。水野先生とは、4月20日に行われた日本福祉大学の「たけのこ祭り」でお会いして以来のお付き合いがあり、今回の炭焼きを見学していただくことになりました

日本福祉大学「たけのこ祭り」
http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2014/04/blog-post_5956.html
 なお、水野先生の手前におられるのが、金城の副学長である成瀬先生です。実は水野先生と成瀬先生は親戚の関係だそう。おどろきですね!

 薪が安定して燃えるようになったら、次の炭焼きのためにタケを割ります。初めて炭焼きにやってきた学生さんも、さっそくタケ割りに挑戦です!

 それも一通り終わると、学生さんたちは「ペタンク」で遊び始めました。タケの切れ端などで標的を作り、そこへ一人ずつ小石を投げていきます。

 そんなことをしているうちに、きょうの「炭焼きグルメ」(笑)である「焼きたまご」ができあがりました。生卵を炭焼き窯の砂の中に入れて加熱したもので、たまご焼きでもゆで卵でもありません。

 一方で今日は、窯の中の温度の上がりがいまひとつで、煙の色がなかなか変わりませんでした
 それでも17時近くなると煙の色は薄くなり、やや紫がかった色に変わっていきました。これを目安に、窯を閉じて終了しました。

 今日は炭焼きには暑い一日となりましたが、火を囲みながらお話をしたり作業をしたりするのは楽しいことですね。これからも炭焼きがずっと続けられることを願っています
 

2014年5月27日火曜日

すずらんのような

 みなさまこんにちは,よしだです。

 最近金城の森で,スズランのような花が咲いていることに気がついた方も多いことでしょう。本家のスズランは草ですが,金城で咲いているのは木なのでもちろん別種です。
 
こんな花を咲かせるとは,さぞかし珍しい植物では?と思われたかもしれませんが,これはネジキという,金城の森ではいたって普通に見られる樹木の花です。


  ネジキは,幹の模様,つまり樹皮がねじれていることにその名前の由来があるのですが,あまり目立つ植物ではありません。しかし花は他にあまり例のないものです。

 この花を見かけたら,樹皮も一緒に見てください。きっと「あぁ,なるほど」と思われることでしょう。
 

2014年5月26日月曜日

炭と環境講演会

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 24日(土曜日),大府市のあいち健康プラザにおいて「炭と環境講演会」が開催され,KSCから小野先生と私が参加してきました。この講演会は,炭焼きに関わる人たちが集まり,炭を活用する取組みの話を聞くというものです。
 
 今回この講演会において,一番のトピックとなるものが中京大学の「竹炭プロジェクト」。中京大学の豊田キャンパスに炭焼き窯を設置して,周辺で繁茂しているモウソウチクから竹炭を作り,東日本大震災に伴う原子力発電所の事故で拡散した放射性物質の吸着・回収に役立てようとするもの。下の写真の長谷川先生など,工学部の先生方を中心としたメンバーで組織された大きなプロジェクトです。

 このプロジェクトで炭焼き窯設置の指導をされたのが,他でもないKSCの河村先生! この講演会で竹炭の作成についてお話をされました。

 大きな会場のたくさんの方に,中京大学の取り組みとともに,金城の炭焼きについても知っていただけたのではないかと思います。
 

2014年5月21日水曜日

ソヨゴの花

 みなさまこんにちは,よしだです。

 午前中まで一時的に強く降っていた雨もあがり,すっきりとした青空が広がってきました。窓の外に広がる金城の森では,ツバメが群れを成して気持ちよさそうに飛んでいます

 さて金城の森で最近咲き始めた花があります。森のあちこちで生育しているソヨゴです。数メートルの大きさに育つ木ですが,なのに花はとても小さく,直径1 cm もありません

 ソヨゴは雌雄異株,つまりメスの木とオスの木があります。メスの木の花(雌花)には雄しべのようなものもありますが,もちろん花粉はなく,もはやただの飾りにしかすぎません。一方,オスの木の花(雄花)は雌花に比べてたくさんあり,その一個一個に雄しべがついています。 
雌花です
 
雄花です

 ちょっと控えめ過ぎる花ですが,ミツバチが蜂蜜を集めるにはよい植物であり,「蜜源植物」の一つに数えられています。花があまり目立たない代わりに,おいしい蜜で虫を集めているのかもしれませんね。
 

2014年5月19日月曜日

花咲くイシモチソウ

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 湿地性の植物というと,「東海丘陵要素植物群」とよばれる,この地域に特徴的な植物をどうしても話題の中心にしてしまいがちなのですが,そうではないけれど貴重な植物もあります。その一つがイシモチソウ
 
 葉から粘液を出す食虫植物ですが,くっついた虫がまるで石のようで,それを持ち上げているように見えることからこの名前がつきました。その群落地ではいま,花を見ることができます
 
 雑草との競争になっていて写真がいまいちですが,花は実に小さく可憐です
 
 イシモチソウは環境省のレッドデータブックでは準絶滅危惧種ですが,愛知県のレッドデータブックでは
絶滅危惧II類
(絶滅の危険が増大している種)
 
名古屋市のレッドデータブックでは
絶滅危惧I B類
(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)
 
に分類される貴重な種です。この小さな花が実を結び,次の世代も着実に残るようになってほしいと願っています。
 
 
 

2014年5月17日土曜日

文四郎池にカワセミ!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 けさはさわやかな青空が広がり,久しぶりに瀬戸線の電車から御嶽山・中央アルプス・伊吹山などを見ることができました (^^)。 

 さて,けさ8:30頃,第三駐車場から大学に入って森の中の道を抜けていくと,「チーッ」という鋭い鳥の鳴き声が聞こえてきました。「おぉっ,これはっ!」と思って注意深く文四郎池を見てみると,いましたいました!

カワセミです!!!
 
水面から延びている木の棒の上にご注目!
 
  カメラのズームを効かせて,写真を撮りまくり(苦笑)ました。羽の美しい瑠璃(るり)色がよくわかると思います。
 

 これまで私もこの文四郎池でカワセミを目撃したことがありましたが,その時はカメラを持っていませんでした・・・。
http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2013/04/blog-post_27.html
 他の先生方の目撃談も聞いていますが,写真は今までなかったのでは?と思います。

 今回は,運よく写真が撮れて大興奮!!!
 しかも,大学の中で!!!

 このカワセミは,文四郎池に魚を捕えに来ていたようです。小さな池ですが,また来てくれることを願っています!
 

2014年5月16日金曜日

KSC全体会とミツバチ見学

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 きょう16日,私は午前中,自分自身の研究で天白区にある島田湿地行ってきました。どんよりとした曇りだったきのうとくらべて暑いくらいでしたが,風があってすこしさわやかでしたね。その風が池の表面にさざ波を作り,水鏡を揺らしていました。
ちょっと芸術的?
 
 調査から戻ってくるとすぐにKSCの全体会です。今回また新しいメンバーを2人迎えました。議題は講演会のアナウンスや炭焼き,ホタル観察会の日程決めなどなど。
 
 話し合いが終わった後,時間があるメンバーでミツバチの見学に行ってきました。下の写真の一番手前の巣箱には,愛知ニホンミツバチの会の方により,別の場所にあった集団を移設していただいたそうなのですが,その割にあまりたくさんいる様子はありません。一方,一番奥の巣箱には相変わらずたくさんのミツバチが出入りしていました 
 
これからミツバチやホタル,炭焼きなど,
楽しみな季節になりましたね!
 

2014年5月13日火曜日

きれいな黄色の花ですが・・・

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 けさの出勤時,第三駐車場から学内に入ると,道端に黄色の花が咲いていることに気がつきました。オオキンケイギクという植物です。
群生して咲いています
 
 ひょろっと茎を伸ばして,まさにキクのような花を咲かせるその姿は確かにきれいなんですが・・・
 
じつはこれ,
・日本の侵略的外来種ワースト100 
・外来生物法の「特定外来生物」
 
にそれぞれ指定されているんですよ。つまりこれを植えたり育てたり,種を売ったりあげたりするのは違法行為となります。

 在来の生態系を圧迫する可能性があり,各地で除去活動が進められています。私たちも毎年学内で見かけたら除去するようにしているのですが,なかなかゼロにはなりませんね。

 もしみなさんも見かけたら除去にご協力お願いします!
  

2014年5月12日月曜日

動かなくなった小さな鳥を見て・・・

 みなさまこんにちは,よしだです。

 けさ出勤してW9, W10号館の間のエントランスまで来たところ,小さなかたまりが落ちていることに気がつきました。近づいてみるとそれは鳥でした。尾が長いのが特徴のエナガです。

 しかしすでに全く動きません。床に血のような跡もついていました。建物のガラスか何かに衝突して墜落し,死んでしまったのでしょう。

 実にかわいそうですが,そのまま置いていくのもどうかと思い,里山の中まで連れて行きました。大きさがわかるようにシャープペンシルと一緒に撮っていますが,頭の先から尾の先までの大きさは約13cm。どれほど小さな鳥かお分かりかと思います。

 生物学的にいえば,捕食や病気によるものではなく,このような事故による死も,ある確率でどうしても起きてしまうことです。それはある意味で生きることのきびしさであり,また,仕方がないことなのかもしれません。

 しかし,一つのいきもの,特にそれなりの大きさのいきものの死に向き合った時,それらとは違う感情が生まれることがあるのもまた事実。そして裏を返せば,自分が生きていることへのありがたさに気がつきます。
 動かなくなった小さな鳥を見て,ふとそんな思いをしました。
 

2014年5月10日土曜日

尾張東部丘陵自然環境研究者の会

 みなさまこんにちは、よしだです。

 9日(金曜日)、瀬戸市内にある東京大学生態水文学研究所にて、「平成26年度 東京大学生態水文学研究所利用者研究集会・尾張東部丘陵自然環境研究者の会」が開催されました。

 この研究集会は、もともとこの研究所を利用している人がその研究成果を発表するために設けられたものだったのですが、3年前から尾張東部丘陵地域をフィールドにしている研究者にも門戸が開かれたのです。

 私たちにとって、研究をするうえでの重要な情報交換の場であることから、3年前から参加しているのですが、今回金城からは、小野先生とそのゼミの学生さん、八竜湿地の地質調査でお世話になっている森先生、そして私の4名が参加しました。

 まずは簡単に自己紹介と研究のあらましの紹介を口頭で行い、掲示したポスターを使ってそれぞれの研究を説明していきます。発表数は年々増加し、今回は25題の発表がありました
熱心な説明・質疑応答が行われています
 
 今回小野先生が八竜湿地の地質調査で見つかった昆虫化石について、森先生がこの研究所に近い猿投山で見つかった昆虫化石について、私が金城のキャンパス内の湧き水の水質について発表しました。
小野先生が説明をしています
(右端のポスターは私のものです)
 
 生態学や水文学、森林学、環境教育など、さまざまな分野の研究者が集まり、普段とは異なる視点からご意見を言っていただいたり、ヒントをいただいたりしただけでなく、新しい共同研究の提案もあったりと、とても有意義な集会でした。
 

2014年5月8日木曜日

なんじゃもんじゃ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先日名古屋城の隣にある名城公園で,こんな花を見かけました。ヒトツバタゴの木です。
広場の脇に一本だけ植えてあります

 このヒトツバタゴ,中国大陸から朝鮮半島にかけて自生している植物なのですが,日本では長崎県の対馬と東海地方だけ。ちょっと変わった分布をしている植物です。東海地方の丘陵地で見られるので,八竜湿地でおなじみのシラタマホシクサやマメナシ,トウカイコモウセンゴケなどとともに「東海丘陵要素植物群」のひとつに数えられています

 とはいっても,東海地方の丘陵地ならどこでも見られるわけではなく,かなり限定的です。八竜湿地にも自生していません。一方で,この地方の固有種といってもいいくらいの存在なので,街路樹として積極的に植えられています

 花をアップでご覧いただきましょう。小さな花が集まって咲いていることがお分かりでしょうか?
まるで雪が積もっているかのようです!
 
 あまり見かけない植物で,しかもこんな(!)花の咲き方をするので,むかしの人も「何これ?」と思ったようです。そのため,「なんじゃもんじゃ」という別名もあります
 
 金城の周辺では,大森・金城学院前駅の南側を走る「瀬戸街道」に街路樹として植えられているのを見ることができます。
  
 

2014年5月7日水曜日

かしわ餅は何の葉で包む?

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 この連休,私は三陸地方の津波被災地を見る機会がありました。私にとって現地に行くのはこれが初めて。海岸沿いを車で走っていると,「ここから過去の津波浸水区間」という標識をよく目にしました。「こんなところまで!?」という驚きと同時に,その区間内に広がるほとんど建物がない平らな土地を見て,心が痛みました。
 
 さて,連休の後半はこどもの日を含む4連休でしたが,端午の節句にちなんで,かしわ餅を食べた方も多いことでしょう。名古屋周辺ではカシワの葉で包んである「かしわ餅」なので,まったく違和感はありませんが,地域によっては必ずしもカシワの葉ではないことをご存知ですか? 特に西日本ではサルトリイバラの葉がよく使われます。あまり聞きなれない植物かもしれませんが,金城の里山では普通に見ることができる植物の一つです。
 
 下の写真は,W1号館の玄関を出て東側にあるガラスの掲示板の横で撮ったもの。大きな幹が切られたサクラの木に,つるで成長するサルトリイバラの若葉が絡みついています
 
 葉を拡大してみると真ん中に葉脈が走っていることがわかります。お餅を包むには都合が良さそうですね(笑)

 サルトリイバラの名は,「猿が引っ掛かってしまうようなイバラ(=トゲのある植物)」。猿だけでなく人間もよく足を引っかけてしまいますし,トゲには注意が必要です。

 ちなみに,連休前に薬学部の先生から「大学にカシワは生えていないの?」という質問をいただいていたのですが,残念ながら金城にカシワは自生していません里山の材料でかしわ餅を作るならサルトリイバラですね(笑)
 
 
  

2014年5月2日金曜日

八十八夜

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 今日 (5月2日) は話題が多いので3連投です!
 
 タイトルの通り、今日は八十八夜。立春を一日目として、八十八日目ということです。この日は新茶を摘む日としてよく知られていますね。もちろん金城に茶畑はありませんが(笑)、チャノキは何本か見ることができます。その一つ、ここはキャンパス中央の市道からW1号館に上がっていく階段通路のわきに生育しているもの
金城生のみなさんにはおなじみの通路ですね
 
 チャノキを拡大してみましょう。鮮やかな黄緑色をして新芽が、「新茶」になる部分です
 飲むにはちょっと量が足りませんが(苦笑)、こんな身近なところで初夏を感じてみるのもいいでしょう。
 

KSCでたけのこ掘り

 みなさまこんにちは,よしだです。

 おととい,その前と二日間連続して雨が降り,今日は夏を思わせる陽気となりました。となると・・・たけのこ! きょうはまたKSCでたけのこ掘りをしました! メールで参加者を募ったところ、学生さん4名と教職員5名が集まりました。
汗が出る暑さです!
 
 私も何本か掘りましたが、ちょっと長くなっているものも。斜面の下側の土を取り除いた状態です。これからたけのこを掘り出すため、赤いひげ根のあたりにツルハシを打ち込みます!
 
 始めてからおよそ30分が経ちました。下の写真は小野先生が掘ったもの+私が掘ったもの。
つまりこれでも
ほんの一部、ということです!

 心地よい疲れを感じつつ、掘ったたけのこを山分けしたりして、きょうのたけのこ掘りを終えることにしました。
おつかれさまでした!!!

 この竹林はたけのこ掘りと同時にタケの伐採で管理されています。伸びてしまったタケは「竹炭」に。そうそう、そろそろ炭焼きもしなくてはいけませんね!
 

ミツバチがやってきた!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 いつもブログを見てくれているという大学時代の友人から,彼が設置した巣箱にミツバチが偵察に来るようになった,との連絡がありました。「金城もどうかな~,でもこの間まだ全然来る様子がなかったしな~。」と思いながら一応見に行ってみたら,おやおや,羽音が! 

ミツバチが来てくれました!

 ミツバチがいたのは,誘引する香りをつけたこの巣箱。香りの効果は大きかったようです!
たまねぎネットに
香り成分を含ませてあります

 巣箱左下の出入り口を見てみると,盛んにミツバチが出入りしているではありませんか!
けっこう賑わっています!

 しばらく観察してみたところ,10~20匹くらいのミツバチが出入りしているようでした。花粉を運んだりしていないので,まだ偵察の段階なのかもしれません
「この家どうかしら?」
相談しているようです(笑)

 あとはこの「新居」が気に入ってくれるかどうかですね。
 しばらく観察していくことにします。