2014年3月31日月曜日

あした日本第4位の山が消える?

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうで2013年度もおしまい,あしたから2014年度になりますね。世の中の大きな変化として,消費税が 5% から 8% に増税されることになります。私も駆け込みで,特に値の張る登山用具をいくらか買いました(苦笑)

 増税もさることながら,あした起きる変化として個人的に見過ごせないのが,日本第4位の山が消える(かも)ということ。一体どういうことでしょうか?

 もっとも,第4位の山といわれても知らない人が多いかもしれません。山梨・静岡県境にある南アルプス間ノ岳(あいのだけ)という山です。名前は地味ですが日本百名山の一つです。中央アルプスから見た南アルプスの展望をご覧いただきましょう。
日本の高峰がずらりと並びます!

 この第4位の山が消えるかも? と言っても,山自体がなくなるわけではありません(当たり前ですが)。明日をもって多くの山で標高値の改訂が行われ,間ノ岳の場合,1 m 高くなって 3190 m に改められるのです。

国土地理院の公式発表
「日本の主な山岳標高の改訂」
http://www.gsi.go.jp/kihonjohochousa/kihonjohochousa60009.html

これによって,これまで単独4位だった間ノ岳が,長野・岐阜県境の奥穂高岳 (3190 m) と並んで3位となる・・・

結果4位の山がなくなる

というのです

 これで山梨県は,県内に1位の富士山,2位の北岳,3位(タイ)の間ノ岳まで擁することになり,地元は盛り上がっているそうですが(笑),実際の測量ではメートル単位ではなく,cm 単位まで測定されるので,正確に見れば奥穂高岳と間ノ岳のどちらかが3位,4位となるはず。まだそこまでの細かい情報提供はされていませんが,笑うのは山梨県???長野県???
 

2014年3月28日金曜日

ヒラタケの菌打ち

 みなさまこんにちは,よしだです。

 ぽかぽか陽気となった今日,まつやま先生と一緒にハリエンジュの原木にキノコの一種「ヒラタケ」の菌打ちをしました

 まずは先月19日に伐倒したハリエンジュの幹をおよそ1 m の長さに切るところからスタートです。小野先生からお借りしたチェーンソーを使ってさくさく切っていきます。さすが文明の利器!(笑)
 
 原木ができたら,ヒラタケの種駒を打ち込む穴を開けていきます。こちらも電動ドリルを使ってどんどん進めていきます。
 
 そして穴にヒラタケの種駒を打ち込んでいきます。種駒はヒラタケの菌を蔓延させた木片で,それを穴に差しこんで,上から打ち込むのです。下の写真で左の方にある丸い白いものが打ち込んだ種駒です。
 
 最後に,たっぷりの水をかけてシートで被い,保湿・保温状態でヒラタケ菌の成長を促進させます。この作業を「仮伏せ」といいます。

 これから時々水やりをし,梅雨明け頃「本伏せ」という作業をして,きのこの発生を待ちます。きのこが出るのは来年の秋! ずいぶん先のことですが,おいしいきのこができますように!
 

2014年3月26日水曜日

猛禽類は「ハイタカ」

 みなさまこんにちは,よしだです。

 前回のブログで「金城の上空を猛禽類が飛んでいた」と書きましたが,小野先生から豊田市自然観察の森の大畑先生に鑑定をお願いしたところ,この猛禽類は「ハイタカ」であるとの回答をいただきました。

 前回の写真では小さ過ぎるので,画像をトリミングして拡大してみました。その分画像が不鮮明になってしまうのはご容赦を・・・
猛禽類らしい颯爽とした姿です

 なぜこれがハイタカと判断されたかというと,翼の先端の羽(初列風切羽,というのだそうです)が6枚であるから,とのこと。上の写真にその部分を示してみました。
なるほど~

 ハイタカは山地で繁殖する鳥で,この辺りで見られるのは越冬地からの移動の途中なのだそうです。つまり「通りすがり」ということになるのですが,そうは言っても,金城で観察された猛禽類はノスリ,ツミ,オオタカ,そしてハイタカの4種類が記録されたことになります。名古屋市内でこれは結構すごいことではないかな,とひそかに思っています。
 

 最後になりましたが,鑑定をしてくださった大畑先生に感謝しております。
 ありがとうございました。
 

2014年3月25日火曜日

ニホンミツバチがやってくる?

 みなさまこんにちは,よしだです。

 名古屋でも昨日サクラの開花が宣言され,一気に春になった感じがしますね。そんななか金城では,今年から「フィトラボ」「愛知ニホンミツバチの会」それぞれの方と共同で,ミツバチの巣を置くことにしました。空の巣箱を学内に置いて,ニホンミツバチの巣にしてもらおうというもの。

 昨日 (3/24),お二人が大学に来られ,打ち合わせをしました。ニホンミツバチはとてもおとなしく,人を刺すことはまずないのですが,そうは言っても目立つところには置けないので,人目につかず,でもハチにとって生育しやすいよう,暑すぎず寒すぎもせず,かつ水の補給もしやすいところ・・・ということで,どのような場所がよいのか,実際見ていただくことにしました。
日当たりや見通しなども含めて場所選びです

  幸い条件に合いそうな場所が見つかり,あとは時期を見て巣箱を置くことになります。
 ニホンミツバチはもう少しすると分蜂(ぶんぽう)といって,冬を過ごした巣から一部が出て行って(家出?),新しい棲みかをさがす時期になります。そのころ空箱を置いておき,「新居」を見つけてもらうのです。
 ニホンミツバチについてはまた追ってブログでお知らせしますね! 

 さて,学内の森を見てみると,アベマキの新芽がこんなに膨らんでいました! 背景の白と茶色はW10号館です。
芽吹き間近ですね

 空を見上げると,ずいぶん高いところを鳥が旋回しています。あれっ,これってもしかして・・・
猛禽類!

 種の名前はわからないのですが,間違いなくワシやタカの仲間です! もしや大発見かも!?
 

2014年3月24日月曜日

田原市のシデコブシ群落

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 よく似たブログタイトルが続いてしまいましたが(笑),3/22の豊田市に引き続き,昨日(3/23)は渥美半島・田原市のシデコブシ群落の見学に行ってまいりました。先日金城の里山に来られた名工大の増田先生とご一緒に,小野先生と私が参加しました。
 
 渥美半島と言えば,電照菊やメロンなど,温暖な気候を利用した農業の盛んな地域としてよく知られていますが,八竜湿地と同じように,ここにも湧き水で成立している湿地が点在しています。今回それらのいくつかを見て回ろうという意欲的な?プランで,その中で特に目玉となるが黒河湿地です。
愛知県の天然記念物の湿地です
 
 湿地内は木道上から自由に見学することができます。シデコブシは群落になって生えていました。かなり大きな木もあります。でも温暖な渥美半島でありながら,開花は豊田市よりも遅く,花が咲き始めたばかりのようでした
 昨日の豊田市の群落地と違って,田畑や酪農場に囲まれた平坦な土地に湿地が広がっていて,意外な感じです。現地で機械を使って簡単な水質測定をしてみましたが,農業・酪農業の影響が水質に出ているのがちょっと心配です。
 
 続いて訪れたのが黒河湿地の北にある「藤七原(とうしちばら)湿地」。名前とは裏腹に,山の山腹の開けた谷間にあって,雰囲気は昨日の豊田市の群生地と似た感じがします。シデコブシ群落地としては東海地方最大級の規模だそうで,確かに「これでもか!」というくらいいっぱい育っていました。 
写真はほんの一部で,湿地はもっと広いです!

 何組か見学に来ている人がいましたが,やはり「今年は花が遅いね~」とのこと。去年は今頃がちょうど見頃だったそうです。冬が寒かったのが原因かもしれませんね。ここでも湧き水を測定してみましたが,こちらの水質は「まずまず」といったところでしょうか。

 最後に半島のもう少し先端側にあって,互いに隣接する「伊川津のシデコブシ群落地」と「椛(なぐさ)のシデコブシ群落地」を見学しました。伊川津は約70株,椛は約200株の自生だそうです。下の花は椛で撮ったもの。
淡いピンクを写真で再現するのが難しいですね~
 
 椛の自生地も藤七原の自生地と似た地形です。もちろん保全のための手入れがされているとはいえ,周囲がごく普通の樹木の森なのに,谷間の部分はシデコブシしか生えていないというのは不思議な感じがします。
白く見える木は全部シデコブシ!
 
 花を見るのが好き,とおっしゃる増田先生は,シデコブシはもちろんのこと,その下に生えているショウジョウバカマの花も熱心に撮っておられました
 余談になりますが,山登りがお好きな増田先生は,高山植物の花が見たいから山に登るのだそうです。ことし登ってみたい山は北アルプス雪倉岳(ゆきくらだけ)とのこと。「通好み」の隠れた花の名山で,さすがですね!

 これで予定地はすべてまわったことになりましたが,私にとって2日連続で,しかも豊田では保全活動をされている方の,田原では増田先生の「解説付き」(!)という,実に有難い見学をさせていただくことができました。
 
 

2014年3月22日土曜日

豊田市のシデコブシ群落

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうは,昨年より里山つながりでご縁のある「トヨタの森」の方の計らいで,トヨタの森に隣接するシデコブシ群落を見学させていただきました

 午前9時,群落地の保全作業をされている方,トヨタの森のスタッフの方,豊田市役所の方など10名ほどが集まり,森を抜けて群落地へ向かいます。
陽ざしがだいぶん暖かくなってきました
 
 群落地は少し開けた谷間にありました。その谷間を見渡せる大きな岩が観察ポイントです。下の写真で背景に白く写っている木は全部シデコブシと思ってよいくらい,とても大きな群落地です。これを保全するために,伐採などの作業をみなさんでされているそうで,頭の下がる思いです。
シデコブシの数が半端ではありません!
 
 私もこれまでいくつもの湿地を見て回りましたが,一か所にこれほどたくさんのシデコブシが生育している場所を見たことがなく,まさに圧倒される思いでした。そして昨年よりは遅いとのことでしたが,花が咲き始めていました。
墨絵のような美しさですね
 
 咲いていたのはシデコブシだけではありません。湿地表面を見渡すとたくさんのショウジョウバカマが咲いていました

 そしてハルリンドウはまさに咲き始めたばかり! 
 
 水路では,3cmくらいの小さな何かが動いています。よく見るとホトケドジョウのこどもでした。ちゃんとひげが生えてますよ!

 みごとなシデコブシ群落といろいろな生きものたちを見ることができて本当に楽しかったのですが,「こちらもどうぞ」といただいたのが,手作りのぼたもち! 
花よりだんご???(笑)

 ぼたもちの他に手作りパウンドケーキ(!)もあって,どちらもとてもおいしくいただきました。

 こんなわけで今日は,私にとってすてきな春の一日となりました。 
 案内してくださったみなさま,ありがとうございました。
 

2014年3月20日木曜日

Libletter (リブレター) 3月号発行!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 本日 (3月20日),図書館ボランティア「リリアン」のみなさんによる広報冊子 "Libletter" の2014年3月号が発行されました。実は今日の発行より少し先に私はいただいていたのですが・・・
 写真の発色がよくないのでわかりづらいですが,紙の色が2色ありますね。どちらもピンク色なのですが,左が濃いめ,右が薄めの色です。これは,桜の花のグラデーションをイメージしたものだそう。素敵ですね! 

 中を開くと,そう,1月29日に行われたインタビュー記事が載っています!

★ インタビューの時の様子はこちら。
http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2014/01/libletter.html
似顔絵もそっくり!(笑)

 私「よしだ」の意外な?一面がわかってしまう,たいへん楽しい内容になっています(笑)。
 ぜひお手に取ってご覧ください。インターネット上でもご覧になれますよ。

★ 金城学院大学図書館
http://opc.kinjo-u.ac.jp/
★ Libletter 2014年3月号
http://opc.kinjo-u.ac.jp/libletter201403.pdf
 

2014年3月19日水曜日

害虫の大発生!

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 今回は穏やかならぬタイトルですが,まずは下の写真をご覧ください。表示板にある通りアラカシの幹を写したもの。中央部から下部にかけて幹が白くなっているのがわかりますね。
白い部分に注目!
 
 一見するとアラカシの幹の模様のように見えます。でもこれが今日のタイトル,大発生した害虫なのです。白い部分を拡大してみましょう。
虫です!
苦手な方,ごめんなさい!
 
 小野先生から詳しい方に聞いていただいたところ,「オオワラジカイガラムシ」なのだそうです。今はまだ 2-3 mm しかありませんが,これからどんどん成長して 1 cm くらいの大きさになるのだとか! カイガラムシと言えば,大きくなると幹に固着するのが定番ですが,このオオワラジカイガラムシは大きくなっても動き続けるそうです。

 オオワラジカイガラムシは樹液を吸って成長するのですが,吸い過ぎた樹液は蜜として体外に排出します。舐めてみたら確かに甘いです。そして大発生した幹の下では,蜜でコテコテになったヒイラギが・・・ 
なんて迷惑な・・・
 
 これから温度が上がっていくと,この蜜にカビが生えてくるとのこと。とても困った状態ですが,ここまで大発生するとなす術がありません。いったいどうして今年はこんなに大発生したのか(しかも冬から!)もわかりません。里山を保全するうえで頭の痛い問題です
 

2014年3月18日火曜日

ご卒業おめでとうございます!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 あいにくのすっきりしない天気になってしまいましたが,今日3月18日は学位授与式です色とりどりの袴姿の学生さんが,学内をいっそう華やかにしていました

 けさ大学に来る時,大森・金城学院前駅から大学までの道のりに植栽されているシデコブシの花がわずかに咲き始めているのに気がつきました。春の訪れを告げているようですね。
 
 森に囲まれた自然豊かなキャンパスで学生生活を過ごせたのは,それだけでも幸せなことだと私は思います。卒業しても,大学のある緑の丘陵を見て「森のキャンパス」を思い出してもらえたら,私も嬉しいです

 みなさな,ご卒業おめでとうございます!
 

2014年3月17日月曜日

八竜緑地意見交換会

 みなさまこんにちは,よしだです。

 15日(土曜日),大学のW9-304演習室で「八竜緑地意見交換会」が開催されました。この意見交換会は,昨年度行われた八竜緑地維持管理計画の延長線上にあるもので,維持管理計画に関わった「水源の森と八竜湿地を守る会」,名古屋市,名古屋市みどりの協会,金城学院大学に加え,地域の方々にも参加していただき八竜湿地とその周辺の森林の保全について定期的に話し合う会合です
今回もたくさんの方々が集まりました 
 
 八竜緑地の保全にかかわっている各団体から現状報告がされ,金城からは小野先生が地質分析の中間報告を,私が水量調査の中間報告を行いました。
小野先生が発表中です
 
 現状報告と質疑応答で意見交換会は終了し,会場をW9-302講義室に会場を移して八竜緑地勉強会が開催されました。講師は湿地の保全を長年されてきた中西正先生。かつて八竜湿地でも湿地中心部の植生調査をされています。今回は渥美半島の黒河湿地の保全の実例をお話ししていただきました。
 
  引き続いて八竜緑地見学会となり,湿地とその周辺の森林を見て回りました。ここでは「水源の森と八竜湿地を守る会」の方が,実際どのような活動をしているのかを説明していただきました。
 
 少々風が冷たかったものの,良い天気に恵まれ見学にはちょうど良い陽気でした。ふと見ると,希少種のマメナシが新芽を出していました。
春の息吹,ですね

 八竜湿地とその周辺の森が,いつまでもすばらしい自然の状態が保たれることを私たちも願っています。そのために少しでもお役にたてられるよう,これからも私たちは研究を進めていきたいと思います。
 

2014年3月14日金曜日

名古屋から見える山 - 【5】 御嶽山(おんたけさん,その2)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今回も御嶽山の話の続きです。
 いきなり話がそれますが,日本の山を標高順に並べると,その多くは山脈の中にあることがわかります。具体的には・・・

北アルプス   52峰
中央アルプス  9峰
南アルプス   31峰
八ヶ岳連峰    5峰

足して97峰。残る3つが山脈に属さない「独立峰」で,1位の富士山,90位の白山,そして御嶽山です。御嶽山の標高は3067mで日本第14位。名古屋から見える山の中では1位です。
(名古屋から富士山は見えないのか?というテーマは非常に興味深いので,またいずれお話ししましょう)

 今から120年ほど前,イギリスから宣教師としてやってきたウォルター・ウェストンは,御嶽山に2回登っています。当時都市部は「文明開化」が進み,外国人も珍しくなかったようですが,地方ではまだまだ日本古来の風習が色濃く残り,それに興味を持ったウェストンは,御嶽山で見た山岳信仰について「日本アルプス-登山と探検」に書き記しています。

 白装束に身を包んだ巡礼者たちが,ほら貝を吹き,木の杖を突きながら山道を歩き,山頂では昇ってきた太陽に祈りをささげ,神主のお祓いを受け,神がかりの神事が行われる・・・そんな様子が細かく描写されています。今から120年ほど前,と言えば,ちょうどこの金城学院が創立された頃。そう思いながら読むのも非常に面白いでしょう。

 日本には富士山をはじめ,白山や立山など,信仰の山はいくつもあります。数年前公開された映画「剱岳・点の記」も,剱岳初登頂だと思っていたら山頂には修験者のものと思われる錫杖があった,という話でした。ウェストンを機に日本にスポーツとしての「登山」が広まり,今やたくさんの人が登山を楽しむようになりました。それでも山の上に立つと,スポーツの達成感とは別の,一種の神々しさを感じずにはいられないのです。

 今日の写真は中央アルプス空木岳(うつぎだけ)から見た,昇ったばかりの太陽に照らされる御嶽山。左肩に小さく白山も見えています。独立峰らしいどっしりとした姿が印象的ですが,自然に対する畏敬の念がこみ上げてきた瞬間でした。
 

2014年3月13日木曜日

名古屋から見える山 - 【5】 御嶽山(おんたけさん)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 先日,この「名古屋から見える山」シリーズを楽しみにしているとのうれしいメールをいただいたのですが,第5回目となる今回はいよいよ真打ち「御嶽山」の登場です。
 
 御嶽山(御岳山,あるいは御岳とも)は,名古屋から見える山としては最もボリュームがあり,ずっしりとした姿をしているため,よく知られた存在でしょう。しかしいつもの名鉄瀬戸線の大曽根駅-矢田川橋間で見ようとすると,かなり難易度が高くなってしまいます
 
 今回はこの区間のどこから御嶽山が見えるのか説明していきましょう
 大曽根駅を出た尾張瀬戸方面行きの電車がJR中央本線を乗り越すと,右方向へ向きを変え,勾配を下っていきます。このとき進行方向左手には道路が並行して走り,キッチン・バスメーカーのショールームが見えてきます。これが第一の目印です
 
 このショールームは信号の角にあります。交差点の名前は「白山神社北」
 
この交差点を左に入る道の先を見てください。実際に電車から撮った写真がこちら!
ピンボケじゃん・・・。
 
 ピンボケじゃなくてもよくわかりませんね。あまりに一瞬過ぎてうまく撮れないのです。
 この区間の瀬戸線の制限速度は60km/h,上の写真の両脇の建物の間が10mだと仮定して単純に計算すると,見える時間はたったの0.6秒間(!)。実際はもっと短い時間のように感じます。

 難易度が高い理由がわかりましたね(苦笑)

 これだけだと「本当に見えてるの?」と思われそうなので,歩いて現地に行ってきました。上の写真の左下の歩道から撮った写真がこちら。電柱があってすっきりとは撮れませんが,確かに御嶽山です
 
 上の写真に写っている土の斜面は矢田川の堤防で,そのすぐ横をJR中央本線が走っています。ではもう少し歩いて,堤防まで行って写真を撮ってみましょう
趣味に走り過ぎ!
(すみません・・・)
 
 このように御嶽山をバックに列車の写真が撮れたりするんですが,名古屋から木曽谷を抜けて松本・長野に向かう特急「しなの」号から御嶽山が見えるのは3-4箇所しかなく,ここは一番遠い区間になります。
 
 さて,御嶽山と言えば,古くから信仰の山として開けたことで知られています。次回はそれにまつわるお話をしましょう。
 

2014年3月10日月曜日

雲が環境を変える?

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今日も寒い一日となりました。時々鉛色の雲がやってきて雪を降らせています。さらさらの粉雪ですから,まさに真冬ですね。

 さて,今朝の新聞(中日新聞)に興味深い記事が二つありました。

 一つは「恐竜の絶滅の原因は酸性雨だった」という記事。隕石が硫黄分を多く含む岩石に衝突したために大量の硫酸が発生,これが酸性雨となって多くの生物を絶滅させ,恐竜も消えた,という日本人研究者の成果を紹介したもの。

 もう一つは「水銀による汚染が地球規模で広がっている」という記事。大気とともに水銀も地球規模で移動し,雨や雪などとなって地上に降ってくるため,近くに汚染源がないはずの日本の山岳地域でも高濃度の水銀が観測されている,という滋賀県立大の永淵先生の研究を紹介したもの。

 この私,今でこそ里山担当で仕事をしていますが,大学院時代は酸性雨などの「酸性降下物」の研究をしていました。もちろん現在の酸性雨のレベルで多くの生物が絶滅することはありませんが,生態系への影響は今なお決して無視できません。

 私の研究は,酸性降下物のひとつである酸性霧は,どのようなプロセスで樹木(モミ)を枯れさせるのか?というもの。モミの苗木を使った室内実験がメインでしたが,北アルプス乗鞍岳,神奈川県の丹沢山地,そして屋久島(!)など野外調査にもよく行きました。その時にお世話になった先生の一人が,後者でご登場の永淵先生。今日の二つの新聞記事は私の大学院時代の研究を思い起こさせるものだったのです。

 雨や雪をもたらすのは雲。そして霧も外の人から見れば雲。
 空を覆う雲が,環境を大きく変えるものとならないことを願うばかりです。
 

2014年3月6日木曜日

梅の花

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうは雨が上がって晴れれたのはいいのですが,風が強くて少し肌寒く感じました。学内を歩いてみると,金城学院幼稚園のすぐ横で梅の花が咲いていました。ちょうど見ごろのようでした!

 この時期に咲いているので梅に間違いないのですが,花が比較的大きく桜の花のような感じさえありました。
寒い中でもけなげに花を咲かせてます

 同じところにこんな植物も。これはオオバヤシャブシの雄花です。カバノキ科ハンノキ属なので花粉症の方は注意が必要ですが,面白い形をしてます。
ねこじゃらしみたいです(笑)

 冬に戻ったような寒さの中であっても,植物たちはカレンダーを見ているかのようにちゃんと変化をしていますね。
 

2014年3月3日月曜日

ウグイス初鳴き!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 3月になりました。この週末は寒さをあまり感じませんでしたね。これから寒暖を繰り返しながら春になっていくことでしょう。

 さて,けさは表題の通り,大学の中でウグイスの初鳴きを聞きました。場所は下の写真の自然林の中。姿は見えませんでしたが,「ホーホケホケッ」「ケキョケキョ」と,たどたどしいながらも一生懸命練習しているようでした。ブログに動画をアップしてその声を聴いていただけるとよいのですが,ここではできないのが残念です。
まだまだ冬の自然林ですが
(注:クリックしても音声は出ませんのであしからず・・・苦笑)

 ちなみに金城で私が聞いたウグイスの初鳴きは,昨年が3月6日,おととしが3月14日でした。ほぼ昨年と同じくらいですね。

昨年の初鳴き
http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2013/03/blog-post_6.html
おととしの初鳴き
http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2012/03/blog-post_14.html

 木々のつぼみはまだ固く,春を感じさせない自然林ですが,ウグイスは早くも春の準備を始めたようですね