2013年7月29日月曜日

湿地に咲くノリウツギ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうの名古屋は週末と打って変わって雨の一日になりました。私は朝から鈴鹿市・四日市市にある湿地へ水質調査用のサンプリングに行ってきたのですが,こちらも雨模様で,降りしきる雨の中のサンプリングには難儀しました。フィールドワークでは天候が選べないので,仕方ありませんね。

 そんなずぶぬれ(!)のサンプリングにあって,目を楽しませてくれたのがノリウツギの花です。八竜湿地では見かけませんが,鈴鹿・四日市の両湿地では割と普通にみられる植物です。

 この植物の花の咲かせ方はちょっとユニークです。まずは下の写真をご覧ください。
ふつう誰もが,これが数輪咲き始めた状態で,白い粒上に見えるつぼみがこれからどんどん同じように花を咲かせていくだろうと想像することでしょう。

 残念ながらノリウツギはそうではありません。ノリウツギは「アジサイ属」の一種で,梅雨のころ咲くおなじみのアジサイと同じ仲間です。この仲間の多くは,大きく花びらを広げたいかにも花らしいけれど受粉能力のない「装飾花」と,小さくてわかりづらいけれど雌しべも雄しべもちゃんとある「普通花」の両方を用意しているのです(上の写真では,普通花はまだほとんど咲いていませんが)。

 つまり上の写真で「花」と思っているものはいわば「ダミー」であり,白い粒々が本来の意味での「花」なのです。花粉を運んでもらう虫に,装飾花で咲いていることをアピールしていると考えられています。
 
装飾花をアップで撮ってみました。花の形がいかにもアジサイの仲間らしい気がしませんか? 実は,アジサイは装飾花だけが咲くように作られた園芸種です。アジサイは花が咲いても実が稔らないのはこんな理由があるのです。
 
 

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